セルの小型化と増量による屋内外でのカバレッジ拡大

スマート端末や高度なアプリを利用するユーザの増加に伴い、モバイルブロードバンドに対するニーズも飛躍的に高まっています。技術革新によりマクロセル・ネットワークの容量は飛躍的な増加が可能です。しかし、マクロセル周波数が限界に近づくにつれ、屋内外でのスモールセル展開が求められ、HetNet(Heterogeneous Network)の重要度が増していきます。スモールセル展開によるキャパシティ拡大はまだ初期段階ですが、今後はカバレッジからキャパシティへ、そしてホットスポットからより密に統合されたホットゾーンへと変化していくと予想されます。ノキアではスモールセルの開発とその展開時の選択肢拡大により、上記の要求に応えるべくセル設計を変えて行きます。

セルの小型化によるホットゾーンでのパフォーマンス向上

ノキアのFlexi Zoneを利用することで、増え続ける屋外都市部及び屋内環境の需要に対して、キャパシティとカバレッジをほぼ無制限に追加できます。また、Flexi Zoneの新しい「ホットゾーン」アーキテクチャによって、大量のスモールセルの複雑な展開や運用を簡素化することが可能です。

 

 

Flexi Zoneは、2倍のキャパシティを持つFlexi Zone G2 Picoデュアルバンド屋内基地局により、ホットスポットでのパフォーマンスを向上します。同製品には、2つの異なる周波数帯域における2つの20 MHz LTEチャネルのサポートをはじめ、ユーザ側のスループットを倍増させるLTE-Advancedキャリアアグリゲーションのサポート等が組み込まれています。

さらに、新開発のコンパクトなFlexi Zone eMIMO Omni Antennaが、指向性アンテナと同等のパフォーマンスを提供しつつ360度のカバレッジを実現します。

Flexi Zoneシステムの中核となるのはFlexi Zone Controllerです。同製品は、先進的な通信事業者によるスモールセルの展開拡大と歩調を合わせ、商業化を進めているものです。拡張性、高キャパシティ、高可用性を特徴とする実証済みの新プラットフォームを採用。ホットスポット用アクセスポイントを100以上提供することで、単一のLTE eNodeBとして機能する大規模なホットゾーンを構成できます。

ホットスポット用のアクセスポイント管理を簡素化し、スモールセルのTCO(総保有コスト)を最大50%削減することにおいて、スモールセルを大規模なホットゾーンにまとめるこのFlexi Zone Controllerの機能が重要な役割を果たします。

柔軟なセル展開による屋内カバレッジの向上

マクロ基地局と屋外用スモールセルの進化により、今後数年間にわたるモバイルブロードバンドのカバレッジとキャパシティを確保できます。しかし、全モバイル・ブロードバンド・トラフィックのうち約80%が屋内ユーザによることから、高速かつシームレスな接続をいかにして屋内でも提供できるかが課題となります。

ノキアのFlexi Zoneでは、引き続きFlexi Zone Pico屋内基地局による屋内のカバレッジ革新を推進していきます。同基地局は現在3GとWi-Fiに対応しており、屋内における3G音声及びデータ通信の需要増加に応えるべく通信事業者を支援します。3Gモードでは、完全なマクロパリティ及び最大4キャリアHSPA+のキャパシティを実現します。この新しい基地局は、LTEへのソフトウェアアップグレードによって、今後に向けて中長期的に行われる周波数帯の再配分にも対応可能です。

マクロセルをスモールセルへ拡張

無線モジュール及びヘッドのFlexi Multiradio 10ポートフォリオにFlexi Metro Radio Headが追加されました。同製品はマクロ基地局のベースバンドリソースを利用し、メトロセルやスモールセルに対するスムーズなサービス提供を実現します。メトロセルは、既存のマクロネットワークを基盤としたネットワークの高密度化を実現する要になると考えられています。

Flexi Metroは屋外固有の低電力リモート・ラジオ・ヘッドの感度及び出力の調整機能を備えています。そして、従来ではリモート・ラジオ・ヘッドのサイズや重量が制限を超えてしまい設置が困難だった、新たな場所にもマクロセルを拡張することができます。

スモールセル向けの自己管理ネットワークの活用

標準的なSON(自己管理ネットワーク)の実装においては、高密度スモールセル環境の自動設定時に利用可能なセルID数やアップリンクチャネル数等が、エリア内のリソース制限にすぐに達してしまいます。この制限によって、スモールセルのパフォーマンスが大幅に低下してしまうのです。解決するには、コストがかさむ手動での追加作業が不可避となります。

これに対して、改良されたアルゴリズムを搭載したノキアのHetNet向けiSONは、多くのセルが重なり合ったり隣接したりするHetNetで起こりうる状況に柔軟に対処します。ノキア独自のアプローチにより、多くのパラメータを考慮に入れたリソースの再割り当てや、隣接セルの優先順位付けを積極的に実行することで、TCO(総保有コスト)を削減します。こうした自動化の強化により、通信事業者はネットワークを最適化した形で超高密度のスモールセル環境を設定することが可能となり、ネットワークパフォーマンスを向上します。

目立たないデザイン

大きくて目立ち、デザインの悪い基地局では、ビルの所有者に設置を受け入れられない可能性があります。そこで、スモールセル専用エンクロージャの使用により、アクセスポイントや電源、バッテリーバックアップ、アンテナといった基地局の全ての構成要素を隠すことができます。併せてバッテリーのバックアップ装置についても太陽光で充電できるタイプを選択することで、設置を簡素にすることができます。

さらに、電柱やビルの壁、キオスクの色と調和するようにエンクロージャの外観を変更することも可能です。

スモールセルによるシームレスなユーザエクスペリエンス

スモールセルにおける上記のような技術革新の成果を活かし、既存の3G及び4Gネットワークを再整備することで、1000倍のモバイルトラフィック増加にも対処可能となります。これによりモバイルブロードバンド利用者は、屋外/屋内を問わず、高度なアプリケーションに必要な帯域幅と高速なデータ転送速度を得ることができます。

詳細については、スモールセルに関する概要及びカタログをご覧ください。